作品名
「 A piece of the Earth」
作品のストーリーと解説
厳しい自然環境の中で力強く生きる1本の樹木に魅せられ周りの地形ごと切り取り、この場所にもってきたようなイメージです。
主木であるロシアンオリーブ(ホソバグミ)は太陽の光を受け輝き、側面には粘土による地層の表情、地表には根府川石による荒々しい水の流れ、その流れに漂うような赤いつるバラ、水に浮いた島のような盛り苔で荒い流れとの対比を演出しました。 そして唯一の人工物であるステンレスを使用し、人の痕跡を残しました。要素を最小化して一つ一つこだわることにより、素材そのものの質感が生まれます。
この作品の特徴は、もっとも美しいであろう自然本来の景色にあえて人の手を加えることで「造」という形を表現いたしました。
ご挨拶
この作品は彫刻家の安部大雅氏と庭師である私、島田健司との共同制作にてうまれました。
形のないものを形にしていく彫刻家の造形と、形ある物を組み合わせ造り上げていく庭師の造園。 これらが融合した「彫刻的な庭」を表現いたしました。この試みが様々な分野への新たなプレゼンテーションとなり、 庭という領域を広げ活かしていけたらと思います。